2023/06/16 20:14
林檎学校醸造所では、酵母が炭酸を生み出す瓶内二次発酵製法をベースにシードル造りをおこなっています。
泡持ちが良いキメ細やかな泡は、以下のような製法で生まれます。
1、栽培・収穫(Harvest)
4月から5月にかけてリンゴ産地では白い花が咲き、ミツバチが受粉を手助けします。花が散ると実が徐々に大きく膨らみ、9月〜11月にかけて収穫期を迎えた赤や黄色、緑といった色とりどりのリンゴが収穫されます。甘い品種、酸味の強い品種、渋みのある品種などをブレンドすることで、より複雑な味わいになります。
2、破砕(Mill)
病気などの不良果を取り除いたのち、リンゴを丸ごと洗浄して汚れを落とします。 洗浄は高圧洗浄、すすぎ洗浄の2回行っています。
その後、リンゴから果汁を搾りやすくするため、クラッシャー(破砕機)にりんごを丸ごと投入して粗いすりおろしリンゴにしていきます。
3、搾汁(Press)
細かく砕かれたリンゴをプレス機で圧搾するで、ジワジワと甘い香りのする果汁が流れ出てきます。搾りたての果汁にはペクチンや果肉等が多く含まれ濁っているため、2〜3日程度の清澄を経てクリアな果汁にします。
4、一次発酵(Primary Ferment)
大きなタンクに入ったリンゴ果汁に酵母を加えアルコール発酵させることで、果汁内の糖を酵母が食べて、徐々に甘い果汁がアルコールを含む甘くないお酒に変わっていきます。
5、瓶詰め(Package)
無濾過のまま、または濾過した後に、瓶内発酵用に補糖をして、瓶詰めをこないます。
6、二次発酵(Secondary Ferment & Age)
無濾過のまま、または濾過した後に、瓶内発酵用に補糖をして、瓶詰めをこないます。
6、二次発酵(Secondary Ferment & Age)
二次発酵は、主にシードルに発泡性を持たせる工程です。シードルを瓶やタンク等の密閉容器内で追加発酵させることで、酵母が造りだす炭酸をゆっくり溶け込み、きめ細かな泡が立ち昇るシードルが完成します。甘口にする場合は、低温殺菌処理も行います。
この後は発酵終了の検査をおこなったのち、ラベルを貼って出荷となります。
アイスシードルなど、無炭酸のシードルもありますが、その作り方はまた次の機会にご紹介したいと思います。